松屋に 物申したくなった日のこと
先刻の記事の通り、松屋銀座に行ったのだが、
そこでひとつ気になったことがある。
松屋に備え付けで置いてあるフロアガイドなのだが、
……なんだか、デザインがあまりにもシンプルすぎないだろうか。
シンプルというより、簡素と言うべきかもしれない。
ほとんど文字だけの媒体である。
果たしてこれでいいのだろうか。
と思い「週刊ダイヤモンド 2009 5/30号」を参照してみる。
周知の通り、現在の百貨店業界は火の車である。
(不況業界ではよくある成り行きだが、)
かつては<群雄割拠>だった全国の百貨店も、
合併や買収、統廃合などが頻発し、
今や※<4強>のフェイズとなっている。
※・三越伊勢丹ホールディングス
・高島屋&H2Oリテイリング(阪急阪神百貨店の持株会社)
・セブンアンドアイホールディングス&ミレニアムリテイリング(西武百貨店・そごう)
・J.フロント リテイリング(松坂屋・大丸)
さて、件の銀座ではどうか。
2009年3月期の売上高では
・松屋本店 623億円
・銀座三越 489億円
・プランタン銀座 234億円
・松坂屋銀座店 155億円
と、現在では松屋が首位に立っている。
かつては三越がトップだったのだが、7年前の2002年に松屋が逆転。
三越からすれば、地域トップ店の奪還は悲願なのである。
当然ながら、三越も手をこまねいているわけではない。
2010年秋に増床を行い、売り場面積は約2倍の
2.3万㎡⇒訳4万㎡ となる。
従来は物販だけで埋まっていたスペースにレストランや
サロンを入れることで、お客の滞留時間を長くする算段とのこと。
詰まるところ、松屋は首位を追われる立場であり、
しかも2位の三越は追撃態勢を整えつつある状況である。
たかがフロアガイド、されどフロアガイドとて、
このようなものを手渡していてよいのだろうか。
コスト対効果が見込みにくい部分であるのは重々承知しているが、
お客が見て、心躍るようなフロアガイドがあってもいいのではないだろうか。
銀座の王者であればこそ。