追悼 赤塚不二夫展

友人数名と銀座に行ってきた。


松屋銀座で催されている
「追悼赤塚不二夫展」
を観るためである。


銀座に行くのは受験のとき以来なので、若干心躍った。
(当時、第一志望の国立大学がセンター足切りになり、
「東京きたからには観光するぜ」と半ばヤケクソで併願の私立を受験していた。)


中央通り、松屋の前あたりに来ると、
やはり 銀座はでかいな……という感慨を覚えた。



牛丼の吉野家も、銀座にあると何だかカッコいいから不思議。



さて、松屋の8階、件の展に到着。
土曜ということもあり、なかなか人が多い。
もちろん内部は撮影禁止(写真は入口を外から撮影したもの)。


赤塚の原画や原稿が多数展示されており、
世代ではない自分も
「ああ、こういう漫画を描いていたのか……」
と親しめる内容の展覧だった。
バカボン」の名脇役、ウナギ犬が死んでしまう回は特に印象的に思えた。


テレビ等でちらと見た人もいるかもしれないが、
この展示の目玉は、何と言っても
「『シェーッ!』 オンパレード」である。


著名人が「シェーッ!」をしている写真、
漫画家が自前のキャラクターに「シェーッ!」をさせてみたイラスト
などが多数展示されており、訪れた誰しもが何らかの感慨を感じられそうなものだった。


ここでお見せできないのが残念ではあるが、
坂本龍一(イメージ的に意外)
京極夏彦(幼児期の写真にシェーッ!で映っているものがある)
黒柳徹子(表情が凄い)
美水かがみ(こなたがシェーッ!している画)
吉田戦車(「鬱るんです」の椎茸くん)
などがとりわけ私の神経を擦過した。


これは出口にあったコーナー。



実のところ、浅学な私は赤塚不二夫氏に暗く、
バカボンとおそ松くんの作者でしょ」
程度の認識しか持っていなかった。

しかしここの展示を見て、
赤塚不二夫は意外にも(失敬)、
自作の中において実験的な試みを数多くしている作家であると知った。


台詞をまるごと抜いてみたり、
キャラクターが自らの存在意義に悩む話を書いたり、
(おそ松くんで、イヤミのシェーッ!がだんだん人にウケなくなっていく話とか)
開拓者精神を感じるのである。


予想外に(失敬)有意義なものが見れた。