失って、遠回りして、初めて気づくこと。

今回は、このブログを始めて最も書くのが辛い記事になった。



バイトを、辞めた。



それも、けっこう早期で、まだ研修期間の身だった。
もちろん入ったときは長期間働くつもりだったのだが、
自身の環境の変化から辞めることに決めた。



この決断をする前には、かなり迷った。
実は、ホールの仕事自体はそこまで嫌いではないのである。



ただ、拘束時間だけがどうしてもネックで。



ここで自らに問う。自分はそもそも何をするために大学に来たか?
――応え。フランス現代思想を研究するため(一年時)。



いま、自分が一番やりたいことは何か?



――本気でプロになるつもりで、小説を書きたい。批評も、書きたい。
――友人と立ち上げる予定の出版事業に、全力でぶつかってみたい。
――未来の自分のために、語学の勉強をしたい。
――ロラン・バルトレヴィ=ストロースジャック・デリダユングラカン……数え切れないほどの文化の偉人達が残した著作と、その知性に触れたい。
――もっともっと、学問がしたい。
――とにかく、文章がうまくなりたい。



考えてみると、それだけのことである。
そして、これに一心不乱に向かうためには、
どうしても、かのバイトの肉体的疲労と時間的拘束がアキレス腱になる。



勉強も学問も文章書きも、なかなか時間を要する。
これはアタマではなく、感覚で解る。
だから、収入は減れど、もう少し拘束の少ないアルバイトを探すことにした。



体育会系の友人は言う。
もう辞めたの? と。――言外には「根性ないね」とでも言いたげである。



自分だって迷いに迷った末での決断であるから、反論したいのは山々なのだが、
ここはこらえて、実績ベースで見返してやりたいと思う。



すなわち先ほど挙げた自らの願望を、何らかの実績で成就させるということだ。
例えば、小説で新人賞を取るとか。批評が論壇で評価されるとか。



それで周囲を見返してから、
「あのときバイトを辞めたから、これができた」
と言ってやりたい。



そうなって初めて、失敗や敗走、挫折が糧になる。
そして、反論にも説得力が出るだろう。



さてさて。
今まで1年と7ヶ月大学生を続けてきて、「いつかやりたいなー」と思いつつも、
なかなか実働ベースに載せられなかったことを、本格的に始動する決意をいま固めた。



もう逃げられないね。
悔いを残さぬよう。



このブログも、もっと書き手の問題意識を凝縮した、
より面白い記事にしていかないと。



頑張りますよ。